塗装業者別のメリット・デメリット
塗装工事は、依頼する業者によって成功か失敗かが決まると言っても過言ではありません。
『住まいの塗り替え業界』にも、
大手メーカーから地元の工務店、リフォーム会社にホームセンターなど、さまざまな会社が塗替え工事を行っています。
これだけ多いと安心して塗装工事を依頼できる業者を選ぶために、
どのようなポイントを基準にして選べばよいのか迷ってしまいますよね。
そこでここでは、業者選びの際に参考にしていただきたい、
各塗装業者別の特徴をメリットとデメリットに分けてご紹介させていただきます。
1.塗り替え業者の種類について
さまざまな業態の塗り替え業者がありますが、やはりどんな会社にも、
デザインが得意、価格重視、地元密着など得意分野と不得意分野があるものです。
ここでは一般的な塗り替え業者の特徴についてご説明させていただきます。
(1)大手ハウスメーカー
保証の面で不安なく依頼できるのは、大きなメリットといえます。
ただし、実際に施工するのは下請けや孫請けの業者です。
マニュアル通りに施工を進めるため、極端な手抜き工事をされるという心配はないかもしれませんが、
その反面、それぞれの家に合った工事内容への融通が利かないといったデメリットも生じます。
また、大手ハウスメーカーでの施工の場合、営業マンに伝えたはずの情報が、
下請けの施工業者に伝わっていない、または、間違って伝わっていたというトラブルもよく耳にします。
<メリット>
保証や補償について安心できる。
<デメリット>
- 下請けや孫請けの会社が工事を行っているため、施工の品質に差がある。
- 工事内容の融通が利かない。
- 価格が高い。
(2)訪問販売会社
訪問での営業を行っている会社は、得てして価格での勝負をしているケースがほとんどです。
依頼する側にとっては、費用は安いに越したことはありませんが、
リフォームの中で一番「手抜き工事」や「悪質業者」によるクレームが多いと言われているのが
外壁や屋根の塗装工事です。
大幅な値引きや最安値をうたうキャンペーンなどでのセールスには、
ぜひ慎重に対応していただくことをおすすめします。
<メリット>
低価格での施工が可能。→要注意!
<デメリット>
- 施工の品質が保証されない。
- アフターフォローなどの保証が曖昧。
(3)ホームセンター
最近はホームセンターなどでもリフォーム工事を依頼することができます。
価格も大手と比べると安く施工できるといえます。
しかし、この場合も実際に施工するのは下請の業者です。
また、大手ハウスメーカーのように、マニュアルや施工基準などを定めていない、
施工管理も下請けに丸投げといったことがほとんどのため、
営業担当者には、塗装の知識が乏しく、工事の品質には不安が残ってしまいます。
また保証についても、事前に確認しておく必要があるでしょう。
<メリット>
大手と比べると安い費用で済む。
<デメリット>
- 施工管理を下請けに丸投げしているため
- 品質に不安が残る。
- 営業の担当は、塗装の知識がないことが多い。
(4)町の塗装店
地元の塗装店に依頼するメリットは、やはり地域密着としてスピーディーな対応が可能という点でしょう。
また、地元で長らく経営している会社であれば、ある程度の信頼性もあるといえます。
ただし、下請けをメインで行っている場合、
アフターケアや保証に関しては決して手厚いとはいえないケースもあり、
施工品質に関しても、あまりこだわりを持たないという面が見受けられます。
<メリット>
スピーディーな対応が可能。
<デメリット>
- 施工の品質にバラつきがある。
- 瑕疵保険を利用できない場合も多い。
- アフターフォローなどの保証について要確認。
(5)志賀塗装
私たち、志賀塗装が行う塗装工事のメリットは、
やはり一般住宅から商業施設、医療機関まで、多岐に渡る豊富な施工実績と、
国家資格である一級塗装技能士の資格を持つ、一流の塗装職人による確かな施工品質です。
そのような職人を守るためにも、価格については「適正価格」であることをモットーにしております。
そのため、費用を抑えたいというお客様には、
デメリットもご説明をした上で、施工内容をお客様にお選びいただくようにしております。
<メリット>
- 豊富な施工実績。
- 一級塗装技能士による確かな施工品質。
- お選びいただける価格設定。
- 安心の保証制度(瑕疵保険など)
<デメリット>
医療機関などで使用する塗料を選ぶと高価格になってしまう。
POINT!
大切なのは、高い技術を持った塗装職人による施工です!
外壁や屋根の塗装工事は、
残念ながらリフォーム工事の中で「最も手抜きがしやすい工事」と言われています。
それは塗装技能士の資格を持っていなくても工事ができてしまうこと、
また、素人目には、施工中または施工直後に、契約通りの施工が行われているか、
品質には問題がないかなどの判断をしにくいからです。
そのためたった1年で、塗装が剥がれ始めた、塗装のムラやデコボコが目立つようになったなど、
悪質な工事が要因とみられるトラブルが起こることも珍しくありません。
塗り替え工事を依頼される際は、「価格」だけで選ぶのではなく、
必ず「施工品質への保証」や「塗装職人の技術」を、しっかりとお確かめになった上で、
お選びいただくことをおすすめいたします。
2.価格の違いについて
その理由はズバリ、「下請け」さらには「孫請け」業者に仕事を発注しているからです。
下請けの塗装屋さんに発注すれば、工事費用にマージン(手数料)を上乗せした価格がお客様に請求されることになります。
家を建てたときの勝手知ったる営業マンに頼む方が楽というお気持ちも分かりますが、いずれにしても、施工は下請け業者行っていることをご認識いただいた上で、「費用はいくら掛かってもOK」というわけでなければ、おすすめはできません。
しかし、そのような場合も、実際に施工を担当するのは登録されている下請け業者です。
さらに大手チェーン店ともなると、その間に仲介業者が入ることもあります。
にもかかわらず、低価格での施工をうたっているとしたら、どうでしょうか。
下請けの業者は、相当、無理をした金額での施工を強いられていることになります。
「低価格」なのはもちろん悪いことではありませんが、「=低品質、粗悪工事」になってしまっては、塗り替え工事をした意味がなくなってしまいます。
POINT!
「大手だから安心」「安くても大丈夫」にご注意!
- 「大手の高価格は、安心の証」ではありません。
- 「とくかく安くには、必ずリスク」が存在します。
福島県の塗装職人の人件費は1人当たり25,400円程度(※参考:福島県の2019年公共工事入札単価)です。
この人件費の目安は、一定の技術を持つ優れた職人を見極める際の一つの基準としていただくことができるかと思います。
実際に、施工の見積もりを出す際には、
その上に、もちろん塗料代や会社利益などが必要になってきます。
大手になればなるほど、仲介業者が増え、下請け業者が存在します。
その分の手数料は、もちろんお客様の負担となってしまいます。
この仕組みを知っていただくと、必ずしも、「大手=安心・高品質」ではないことがお分かりいただけると思います。
また、価格の安さについても、確かに払う側にとってはうれしいことですが、
粗悪な工事で骨組み部分にもダメージが広がり、
大規模な修繕工事が必要になることを考えた場合、本当に「良かった」と言えるでしょうか。
「安ければ安いほどいい」という工事には、
後々取り返しのつかないようなリスクが潜んでいることもご理解いただき、
お客様のためにも、ぜひ『適正価格』を見極めていただけると幸いです。
3.業者別の特徴まとめ
ハウスメーカー | 訪問販売会社 | リフォーム業者・ホームセンター | 志賀塗装株式会社 | 町の塗装店 | |
---|---|---|---|---|---|
施工の特徴 | マニュアル通り | 技術や品質ではなく売上げ重視の素人仕事 | 安心できそうだが、施工管理は、下請任せ | お客様の思いを大切に高品質のこだわり施工を心掛けている | 下請け体質のため、普通の仕様で、こだわりがない |
どんな職人さんが塗るのか? | 下請け、孫請けの職人さん | 協力会社さん | 登録されている下請け会社 | 一級技能士の資格を持つ塗装職人 | 職人の技能にバラつきがある |
塗料や工法に対する知識 | ○ | × | △ | ◎ | △ |
担当者によって差があり | 担当者によって差がある。ほぼ塗装の知識に乏しい | 営業担当者はほぼ塗装の知識に乏しい | 定期的に社内研修を行い、スタッフのスキルを常に磨いている | 腕の良い職人もいるが下請け体質。知識不足の傾向あり | |
保証内容 | 安心 | 確認が必要 | 確認が必要 | 損害・生産物保証、住宅あんしん保証(国土交通省指定法人リフォームかし保険) | 確認が必要 |
よく使用される塗料 | シリコン(水性) | マスコミで取り上げられた塗料を押す傾向がある。ガイナ、アステックペイント | お客様の家の状態に合わせた塗料 | シリコン(水性) | |
メリット | メーカー保証が付く | ? | パック商品がある | 確かな施工品質 | 丁寧に塗る |
デメリット | 一般的にビックリするくらい高い | 営業マンは歩合制 | 屋根全体を取り換えるなど売上アップに必死 | 病院で選ばれている塗料を使うと高くなる | アフターフォローが丁寧な会社が少ない |
塗り替え費用 | 高額 | 高額 | やや高め | お客様の予算と目的に合わせて選択可能 | 安い |
4.さらに詳しく!「いったい誰が施工するの?」を解説
ここでは、業者別に実際の施工実施までの流れをご説明させていただきます。
表をご覧いただくことで、『施工を行うのは誰なのか?』ということが、お分かりいただけます。
まとめ
どのような業者に頼んだとしても、実際にお客様の大切な家の塗り替え工事をするのは、塗装職人です。
ですから、最終的に塗装工事の良し悪しは、職人の質で決まります。
失敗しない塗装工事を行うためにも、しっかりと住まいの診断をしてくれる業者、
そして、高い技術を持ち、施工の品質にこだわりのある塗装業者にご依頼いただくことをおすすめいたします。