塗装の仕上がりを左右する、「塗装間隔時間」とは?
BETTYさん:塗り替え工事について多い質問として、金額や業者さん選びなどがありましたが、より大事な考え方があるそうですね。
マーくん:そうなんです。もちろん金額の検討や、業者の選び方はすごく大事なのですが、
具体的に見積もりや業者を比べる方法の一つとして「塗装間隔時間」というものがあります。
BETTYさん:「塗装間隔時間」。なかなか耳慣れない言葉ですが。
マーくん:塗装間隔時間とは、塗装工事の工程と工程の間隔のことですが、これを素早くやる業者さんもたくさんいます。
例えば、最初にいろいろな汚れを水で洗う高圧水洗浄という作業があるのですが、洗った後にすぐ次の工程に入ってしまうとか。
壁と壁との突き合わせはシーリング材で埋めているのですが、塗装工事の際、古いシーリングをめくって新しいシーリングを打つ
作業があるのですが、打ちかえて数日たたないうちに塗装に入ってしまうとか。
これからの時期になるのですが、午前中に下塗りをして、午後から中塗りをしてしまうとか。
本来、きちんと時間を空けて行うべき工程を、時間を空けずに続けて行ってしまう業者さんも多いのです。
BETTYさん:そのような工程と工程との間の時間を、「塗装間隔時間」と言うんですね。
マーくん:そうですね。各メーカーのパンフレットには、「3時間置きましょう」「5時間置きましょう」などと
時間が書いてありますが、それはあくまでも全国平均での3時間、5時間という目安なんです。
例えば、それがお住まいの北面であったり、南面であったり、塗料を厚く塗っているか、薄く塗っているかによっても、
それが4時間だったり、1日だったりということはざらにあります。皆さん、工事の期間は短い方がいいと思われるでしょうけれど、
ある程度の間隔をきちんと取った工程かどうかは、打ち合わせをする必要があると思います。
BETTYさん:何となく、「早くやってくれるんだ、嬉しいな」という感じになっちゃいますけれども、
実は間隔をきちんと置かないことによって重大なミスが起きてしまうかもしれないということですね。
マーくん:そうです。いわきは年間を通して塗装工事ができるのですが、例えば、朝方まで雨が降っていた場合や、
気温が急激に下がって湿気が残っている場合は注意が必要です。
そういった湿気が残っている状態、水分が残っている可能性がかなり高いときに塗装をしてしまうと、
後から塗膜が乾燥したときに剥がれる、膨れる、もしくは水と反応してツヤが引けているといったことが起こります。
我々も十分に注意して行っているのですが、塗装工事は現場での判断が非常に多いものですから、
そういった塗装間隔を守れていない業者さんだと軽く考えて施工してしまい、結果的に事故や不具合になることが多いです。
BETTYさん:水はけが悪いところに塗ってしまったらどうなるか、何となく想像できますからね。
「塗装間隔時間」という言葉を皆さんに覚えていただきたいと思います。
業者さん選びや金額の面などでご相談する際に、一度、その業者さんに投げ掛けてみてはいかがでしょうか。