住宅のトラブルに遭わないために、知っておきたいこととは?
BETTYさん:最近、消費者にとってすごく興味のある数字が発表されたと伺いましたが。
マーくん:住宅のトラブルに関する数字なんですが、
「公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」という機関から、10月20日公表された数字になります。
※『住宅相談統計年報 2016 2015 年度の住宅相談と紛争処理の集計・分析』
発行元 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
BETTYさん:そういう財団法人があるんですね。具体的にはどんな数字だったんでしょう。
マーくん:この紛争処理センターに、平成27年度は年間28,638件のトラブルが寄せられたという数字です。
BETTYさん:20,000件のトラブルと聞くと、ちょっとびっくりしちゃいますね。
マーくん:そうですね。1年間ですからね。いろんな要素がありまして、例えば、住宅の不具合事象の種類としては、
やはり「雨漏れ」がナンバー1なんですね。これはずっと多いケースです。
この20,000件の中で注目すべきことは、訪問販売のトラブルが前年比16.8%ということでかなり件数が増えているところです。
なおかつ、60歳以上の方々の中でも相談者が43.1%ということで、高齢者の方々がトラブルに巻き込まれつつあることですね。
BETTYさん:「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」もある程度、年齢のいった方が被害に遭われている現状もありますもんね。
マーくん:はい。その点は似通っていると思うんですが、やはり在宅率が高いことと、どうしても決断を促されると、
来た担当者が気持ちいいお兄さんだったとなると、その場で工事の決断をされてしまうということが。
BETTYさん:ありますね、きっとね。
マーくん:ええ。やっぱりまだまだありまして。で、そういうことが増えてしまうと、
「リフォームってやりづらいわ」という話になってしまうので、そのへんが問題ではあるんですけれども。
BETTYさん:別に訪問販売自体が悪いというわけではないとは思うんですが。
マーくん:そうですね。きちんとした業者だと思っておりますが。
BETTYさん:ただ、こういう被害がトラブルとして寄せられているということも事実で、
じゃあ、そういう場合はどうやって選んだらいいんでしょうね。
マーくん:まず20,000件ものトラブルが発生しているというのは、私どもやこの業界にいる方々が認識する必要があると思うんです。
それをできるだけ軽減していく努力は、我々1社、1社がやっていくべきだと思います。
で、そのポイントもお話としては出てきているんですが、やはり地元の会社さんが安心かと。
いろんな大手さんもさることながら、地元で長くやっているというメリットがありますので。
BETTYさん:そこに店舗がありますからね。逃げも隠れもできない、そこに会社があるんですもんね。
マーくん:ええ。我々もお客さまのご自宅にもお伺いするんですが、店舗があるということは、
お客さまが来店される前提も持っている会社さんですので、いろんな情報やちょっとした相談に受け答えできるように
体制も整えているところも多いでしょうし、そういったところも見ていくことですね。
それから、それぞれの会社が全部のリフォームに強みがあるわけではありませんので、
得意とする分野をうまく見つけて話を聞いてみる、数社からお話を聞いてみることはとても大事な作業だと思います。
BETTYさん:その訪問販売でそのときに契約するのではなくて、少し一呼吸を置いて
「別の会社からも見積もりを取ってみます」というくらいになっていただいた方がいいですね。
マーくん:そうですね。やり方として一番分かりやすいのは、「インスペクション(住宅の劣化診断)」を基本とすることですね。
今までは始めに見積もりを取っていたけれども、これからはインスペクションをやってから見積もりを取ると。
そういう考え方を増やしていくのが、こういったトラブルの防止策になってくると思います。
BETTYさん:例えば、塗装工事でしたらやる必要がない可能性もありますしね。
マーくん:そうですね。今はやる時期ではないということもありますので。
BETTYさん:そうですね。それは診断していただいてから、ご自宅の皆さまで把握して判断していただいた方がいいですもんね。
「選ぶ」ということは本当に大事なことですね。
マーくん:初めの一歩ですから大事だと思います。
BETTYさん:そうですね。そこがスタートです。