いつまで申請できる? 2024年のリフォーム補助金【最新版】
リフォームとなるとまとまった費用がかかりますので、リフォームでも使える補助金の活用をおすすめします。
とはいえ、申請には期限や条件があり、いつでもどんな工事でも利用できるわけではありません。
今回は、リフォーム補助金にはどのようなものがあり、申請できるリフォーム工事の条件や、いつまで申請できるかなど、2024年のリフォーム補助金について最新の情報をくわしくご紹介します。
また、実際の申請の流れや注意するポイント、2025年のリフォーム補助金の内容が決まる時期、住宅ローン減税による支援制度などについても併せてご紹介しています。
近くリフォームを予定されている方や、現在検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
目次
1.2024年におけるリフォーム補助金
はじめに、リフォーム補助金の概要や2024年に行われている補助金の種類などについてご紹介していきます。
そもそもリフォーム補助金とは?
リフォーム補助金とは、国や自治体が施行する補助金制度であり、一定の要件に該当するリフォームを行うことで費用の一部を補助するものです。
補助金の種類により要件はさまざまで、子育て世帯が対象のものや、断熱リフォームなど省エネに関するリフォームが対象のもの、手すりや段差解消など介護に関わるリフォームが対象のものなどがあります。
補助額は制度により上限が定められており、要件に該当する場合、大幅に負担が削減できるためぜひ活用したい制度です。
2024年におけるリフォーム補助金一覧
2024年に行われているリフォーム補助金を、種類別で一覧表にまとめています。
くわしい解説は後ほど紹介します。
補助金の種類 | 補助額 | 対象となる主なリフォーム工事 |
---|---|---|
子育てエコホーム支援事業 | 最大60万円/戸 | 断熱改修、エコ住宅設備の設置 など |
先進的窓リノベ2024事業 | 最大200万円/戸 | ガラス交換、外窓交換、ドア交換、内窓設置 など |
給湯器省エネ2024事業 | 最大10万円/台(性能に応じて5万円/台 加算) | 高効率機器への交換 |
賃貸集合給湯省エネ2024事業 | 最大7万円/台 | 小型の省エネ型給湯器への交換 |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 最大160万円/戸(条件に応じて最大50万円/台 加算) | 一定の性能を確保するリフォーム工事 |
子育て支援型共同住宅推進事業 | 安全、安心確保のための設備:最大100万円/1戸 交流機会を促す施設:最大500万円/1棟 | 子ども安全確保に関する設備、居住者等の交流を促す施設、防犯安心確保のための設備 など |
次世代省エネ建材の実証支援事業 | 外張り断熱:最大400万円/戸 内張り断熱:最大200万円/戸 窓断熱:最大150万円/戸 | 外張り断熱改修、内張り断熱改修、窓断熱改修 |
既存住宅の断熱リフォーム支援事業 | 最大120万円/戸(対象経費の1/3以内) | 断熱リフォーム、LED照明設置、蓄熱システム、EV充電設備 など |
高齢者等住宅リフォーム(改良)事業(いわき市) | 最大100万円/戸 | 水まわりリフォーム、段差解消、スロープ設置 など |
令和6年いわき市個人住宅優良ストック形成支援事業 | 最大15万円/戸 | 市内施工業者が行うリフォーム、バリアフリー化、省エネルギー化、増改築 など |
福島県省エネルギー住宅改修補助事業 | 最大120万円/戸(条件により最大20万円/戸 加算) | 断熱改修、内窓設置 など |
多世代同居・近居推進事業(福島県) | 最大40万円/戸 | 多世帯同居に必要なリフォーム |
福島県木造住宅等耐震化支援事業 | 最大100万円/戸(多雪地域は最大120万円/戸) | 耐震改修 |
リフォーム工事後の税負担軽減|リフォーム減税制度
一定のリフォーム工事を行った場合、所得税の控除や固定資産税の軽減といった優遇措置を受けることができます。
金額はリフォームの種類によって異なりますが、所得税控除は最大62万5,000円、固定資産税(リフォームをした翌年度分)は最大で税額の2/3が軽減されます。
減税制度を利用するためには、市区町村や税務署へ申告が必要です。
ご自身がどの制度を利用できるのか、施工業者に確認しましょう。
予算執行率とは
予算執行率とは、予算に対する消化率を指します。
国や地方自治体が行う補助金制度には、あらかじめ補助金のための「予算」が設けられていることが多くなっています。
そのため、申込期限がまだ残されていても、予算の上限に達した場合は早期に締め切られることがあります。
補助金の予算は制度内容によって異なるため、利用したい補助金がある場合は早めに申込をすることをおすすめします。
なお、予算執行率を補助金サイトで紹介している場合もありますが、最新の状況を確認するには窓口に問い合わせしたほうが安心です。
2.まだ間に合う? 2024年のリフォーム支援事業
2024年度も半年が経過しましたが、まだ受付しているリフォーム支援事業がたくさんあります。
くわしくご紹介しましょう。
住宅省エネ2024キャンペーン(国交省、経産省、環境省)
住宅省エネ2024キャンペーンは、比較的、取り組みやすいリフォーム補助金制度です。
子育てエコホーム支援事業
エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による省エネ改修等を支援する事業です。
対象工事 | 補助額 | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
【A:いずれか必須】 ◆開口部の断熱改修 ◆外壁・屋根・天井・床の断熱改修 ◆エコ住宅設備の設置 【Aと同時に行う場合対象】 ◆子育て対応改修 ◆防災性向上改修 ◆バリアフリー改修 ◆空気清浄機能・換気機能付きエアコン設置 ◆リフォーム瑕疵担保等への加入 など | 最大60万円/戸 | 2024年4月2日から予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) ※申請予約は2024年11月30日まで | 43%(2024年9月4日現在) |
先進的窓リノベ2024事業
断熱窓への改修で省エネ化を促進し、家庭から出るCO2の削減に貢献することを目的とした事業です。
対象工事 | 補助額 | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
ガラス交換 内窓設置 外窓交換 ドア交換 など | 最大200万円/戸 | 2024年3月29日から予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) | 30%(2024年9月4日現在) |
給湯省エネ2024事業
家庭でのエネルギー消費で大きな割合を占める給湯設備において、高効率機器の導入で省エネに貢献するため、普及拡大を支援する事業です。
対象の給湯器 | 補助額(基本額) | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
エコキュート ハイブリッド給湯器 エネファーム など | 最大20万円/台(性能に応じて最大5万円/台 加算) | 2024年3月29日から予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) | 55%(2024年9月4日現在) |
賃貸集合給湯省エネ2024事業
賃貸集合住宅向けの事業です。
給湯は家庭のエネルギー消費で大きな割合を占めているため、小型の省エネ型給湯器の導入で省エネに貢献し、普及拡大を支援するものです。
対象の給湯器 | 補助額 | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
エコジョーズ エコフィール など | 最大7万円/台 | 2024年3月29日から予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) | 1%(2024年9月4日現在) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業(国交省)
既存住宅ストックの長寿命化への取り組みを支援するもので、一定の性能に該当するリフォー工事の一部を補助する事業です。
対象工事 | 補助額 | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
住宅の性能向上リフォーム 三世代同居対応リフォーム 子育て世帯向けリフォーム 防火性・レジリエンス性向上リフォーム | 認定長期優良住宅型: 最大210万円/戸(条件によっては50万円/戸 加算) 評価基準型: 予算上限に達したため受付終了 | 通年申請タイプ: 2024年5月13日から2024年12月23日 | 要問合せ |
次世代省エネ建材の実証支援事業(経産省)
既存住宅への省エネ改修促進のため、高性能断熱材や快適性向上に貢献する建材利用などの費用を支援する事業です。
対象工事 | 補助額(対象経費の1/2以内) | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
外張り断熱 内張り断熱 窓断熱 | 外張り断熱:最大400万円/戸 内張り断熱:最大200万円/戸 窓断熱:最大150万円/戸 | 一次公募: 予算上限に達したため受付終了 二次公募: 2024年9月9日から2024年11月29日 | 要問合せ |
既存住宅の断熱リフォーム支援事業
高性能建材を使った断熱リフォームを支援する事業です。
住宅全体を改修する「トータル断熱」と、居間を中心に改修する「居間だけ断熱」の2つの種類があります。
対象工事 | 補助額(対象経費の1/3以内) | 申請期間 | 予算執行率 |
---|---|---|---|
高性能建材での断熱リフォーム LED照明設置 蓄熱システム EV充電設備 など | 最大120万円/戸 | 2024年9月2日から2024年12月13日 | 要問合せ |
住宅ローン減税による支援制度も
新築住宅だけではなく、既存住宅のリフォーム工事で住宅ローンを利用した場合にも、住宅ローン減税を活用することができます。
既存住宅の場合は、控除期間が最長10年となり新築住宅の13年より短くなりますが、要件に該当する場合は所得税が長期にわたり控除されますので、ぜひ活用したい制度です。
長期優良住宅など省エネ基準に該当する住宅では、借入限度額3,000万円、その他の住宅では借入限度額2,000万円で10年間の控除が適用されます。
3.リフォーム補助金申請の流れと注意するポイント
リフォーム補助金を申請する流れは、制度によっては一部異なることもありますが、ここでは「子育てエコホーム支援事業」を例にご紹介します。
申請の流れ
子育てエコホーム支援事業の場合は、交付申請手続きを工事施工者が行います。
なお、補助金制度ごとに交付申請手続きを行う人が異なります。
工事発注(住宅所有者)が行う場合もありますので注意しましょう。
- 工事事業者アカウント登録申請
- エコホーム支援事業に交付申請の予約
- 工事完了・引き渡し
- 交付申請
- 交付決定通知書が発行される
- 実績報告
- 補助金の振込
注意するポイント
申請受付期間内に申請する、また、期日までに工事完了後の実績報告を行う必要があります。
期日厳守となりますのでスケジュール管理は大切です。
補助金制度によっては申請前に工事着手をしてはいけないケースもありますので、ここも注意が必要です。
なお、各補助金は併用できる場合もありますので、事前に窓口などで確認することをおすすめします。
2025年のリフォーム補助金はいつから?
2025年にリフォーム工事を検討している方もいるでしょう。
2024年に行われていた補助金事業が継続されるかは、12月~翌年3月頃の国会予算編成で検討されることが多くなっています。
そのため、補助金内容が確定するのは2025年1月以降となる可能性があります。
4.まとめ
今回は、2024年に使えるリフォーム補助金の種類や対象となる工事、補助額や申請期間などについてご紹介しました。
主に省エネに関わる補助金制度が多いですが、中にはバリアフリーなど高齢者住宅に対応した補助金もあります。
国や地方自治体の制度を上手に活用して、少ない負担で住宅のメンテナンスに取り組んでみてはいかがでしょうか。