2024年の外壁塗装の適正価格はいくら?
2024/02/22 更新
2024/01/25 公開
そろそろ外壁の塗り替えが必要かと考えている方もいるでしょう。
どれくらい費用がかかるか調べてみると、業者や地域によって費用相場に違いがありどのくらいの費用が適正なのか判断できないかもしれません。
そこで今回は、塗装の適正価格の概要や、2024年度の費用相場、塗装費用を抑えるポイントなどについてご紹介していきます。
目次
1.塗り替えの適正価格とは
外壁の塗り替え価格が適正か判断するには、塗装面積と、その面積での価格が一般的な相場と比較することが大切です。
くわしくご紹介していきましょう。
塗装面積
塗装面積とは、塗装の施工を行う面積のことで単位を「㎡」で表示する会社もあれば「坪数」で表示する会社もあります。
しかし、塗装する部分は外壁の表面積になりますので、一般的には「㎡」で表示する方がわかりやすいでしょう。
2階建てであれば、1階部分と2階部分の合計を指します。
気をつけたいのが、坪数で表示されることが多い建築面積(床面積)とは全く別の捉え方であることです。
床面積は、言葉そのままの平面的な面積ですが、外壁面積は凹凸がある、または、下屋が多いなど外観の形が複雑になればなるほど表面積が大きくなりがちです。
そのため、外壁の形によっては建築面積が少ない家の方が外壁面積は多くなる場合もあります。
同じ面積でも費用相場に幅があることがありますが、それには次のような要因が考えられます。
面積測定の誤差
見積もりを作成するには面積を測る必要がありますが、外壁の形が複雑だったりする場合は、業者によって面積の誤差が出やすくなります。
どの程度の精度で算出しているかにより相場が変わることがあります。
塗料の種類や施工方法の違い
外装の塗料にはたくさんの種類があり、安価なものから高価なものまでさまざまです。
塗料の種類によって費用にも差額が生じます。
施工店の相場の違い
施工業者によって、外装塗装の相場が異なります。
地域によっても相場に違いがでることがあります。
【2024年版】塗料の費用相場
世界情勢が不安定な影響もあり、2022年頃から燃料費、輸送費、物価高騰などが続いています。
建設業界でも材料費の値上げ行われ塗装費用も上昇傾向です。
日本ペイントや関西ペイント、エスケー化研など大手の塗料メーカーでは、ここ数年でおおよそ10~20%ほどの値上げが行われています。
塗料の値上げは、外装塗装の費用にも直接的に影響します。
「労務単価」は優れた職人の人件費の最低基準
外装塗装の施工に欠かせないのが労務費です。
塗装する職人さんの人件費は塗装費用の中でも大きな割合を占めています。
なお、相見積もりなどで安易に人件費をコストダウンしないように、最低基準が設けられてます。
国土交通省からは、毎年1月~2月頃にその年の3月以降に適用する公共工事設計労務単価について発表されます。
労務単価は、都道府県別、職種別に区分されており、塗装工についても記載がありますので、外装塗装の費用を算出する際の基準になります。
令和5年(2023年)の労務単価は、全国全職種単純平均で前年度比5.2%引き上げれられました。
令和6年度(2024年)国土交通省・公共事業関係予算のポイント(概要)によれば、令和5年度まで11年連続で引き上げとなっている公共工事の設計労務単価については、令和6年度も賃金上昇の実勢等を反映して改定予定です。
また、令和6年度は下請事業者に対して適切な労務費が支払われるようにとの法改正も予定されており、引き続き労務単価の引き上げが行われることが予想されます。
出典:国土交通省 報道発表資料より抜粋
令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について、2024年2月16日に国土交通省の発表がありました。
今回の決定により、福島県の塗装工の公共工事設計労務単価は、30,700円となります。
全国全職種単純平均では、前年度比5.9%引き上げられることになりました。
また、平成25年度の改訂から12年連続の引き上げとなり、全国全職種加重平均値は23,600円となります。
今回の改訂により、労務単価には、事業主が負担すべき人件費(必要経費分)は含まれていないこと、そのため、下請代金に必要経費分を計上しない、又は下請代金から値引くことは不当行為であることが明示されました。
2.2024年の塗り替え費用相場
ここからは、2024年の塗り替え費用相場についてご紹介していきます。
外壁塗装の費用相場
坪数と施工面積はあくまで参考です。実際には外観の形などにより異なります。
坪数 | 施工面積 | 費用相場 |
20坪 | 約80㎡ | 約40~95万円 |
30坪 | 約115㎡ | 約55~105万円 |
40坪 | 約155㎡ | 約75~135万円 |
50坪 | 約200㎡ | 約95~210万円 |
外壁+屋根塗装の費用相場
外壁塗装と屋根の塗装を同時に行う場合は、外壁塗装の相場金額に20~40万円を上乗せした金額が一般的です。
坪数と施工面積はあくまで参考です。実際には外観や屋根の形などにより異なります。
坪数 | 施工面積 | 費用相場 |
20坪 | 外壁 約80㎡ 屋根 約55㎡ | 約75万円~ |
30坪 | 外壁 約115㎡ 屋根 約65㎡ | 約85万円~ |
40坪 | 外壁 約155㎡ 屋根 約95㎡ | 約98万円~ |
50坪 | 外壁 約200㎡ 屋根 約145㎡ | 約118万円~ |
外壁塗装費用の内訳
外装塗装費用の内訳は「材料費」「足場費用」「人件費」「その他経費」の大きく4つが含まれます。
- 材料費・・・塗料や養生シート、シーリング剤など
- 足場費用・・・外壁まわり設置する足場費用
- 人件費・・・塗装を行う職人さんの費用
- その他経費・・・交通費や工事車両の駐車代、許可が必要な場合などの申請費など
材料費に含まれる塗料にはさまざまな種類があり、耐久性によって価格が異なります。
グレードをしっかり確認する必要があります。
また、人件費は施工期間や業者の段取りによって費用が増減する可能性があるため、費用相場を参考に比較することをおすすめします。
3.塗装費用を抑えたい場合の工夫
外装塗装は、外回り全体を施工するため一定の費用がかかります。
そこで、外装塗装の費用を少しでも抑えるためのポイントをご紹介します。
塗料のグレードを調節
塗料のグレードにより費用を調節することが可能です。
ただし、グレードを下げることによって耐用年数が短くなり数年後にまた外装塗装をしなければならなくなると、かえってメンテナンス費用が高くなってしまいます。
外装を長持ちさせるためには、定期的に塗り替えが必要となるため、耐用年数の長い塗料の方が将来的に費用負担は少なくなるということも考えられます。
塗装タイミングの工夫
塗装工事の時期を工夫することで、施工費をぐっと抑えられる場合があります。
繁忙期を避けて計画したり、施工業者がキャンペーンを行っている時期に合わせたりなどの方法があります。
また、夏場は日中の明るい時間が長いため、施工時間を確保できて工期を短くすることも期待できます。
劣化状況に合ったメンテナンス
外壁の現状の劣化状況に合ったメンテナンスを選ぶとよいでしょう。
劣化部分がそれほど多くない場合なら、その程度に合わせた施工方法で対処することもひとつの方法です。
施工技術の高い業者に依頼する
施工技術の高い業者さんを選ぶことも大切なポイントです。
塗装の品質によりコーティングの持ちも変わってくるため、しっかりと技術力のある施工店に依頼しましょう。
工事の値引きを行うために人件費を真っ先に減らすような業者さんには気をつけましょう。
自治体の補助金や助成金、火災保険を上手に活用する
外装塗装で利用できる自治体の補助金や助成金、火災保険などを上手に活用して費用負担を抑えましょう。
志賀塗装では助成金や火災保険を活用した塗り替えの施工実績が豊富にありますので、ぜひご相談ください。
4.まとめ
今回は、外装塗装の適正価格の概要や塗装費用の相場、塗装費用を抑えるポイントなどについてご紹介しました。
費用が適正か判断するには、塗料などの材料費、足場代、人件費、その他経費などの内訳をいくつかの業者と比較しながら検討することをおすすめします。
塗料のグレードも費用に影響しますのでどのような塗料が使われるのか、きちんと確認しましょう。
また、費用を抑えるためにはいつの時期に施工すればよいか、業者に相談しながら進めることをおすすめします。